KENです。
今回は、聖アウグスティヌス修道院跡(St Augustine’s Abbey)からさらに奥にある世界遺産の聖マーティン教会(St Martin’s Church)へ向かいます。
アイキャッチ画像は、聖マーティン教会前にて。
教会の周りはお墓だらけですが、変わった十字架のお墓があるので、教会を回った後に見てみるのも良いと思います。
修道院跡からは道なりに東へ進み、途中大学等を通り過ぎます。さらに東へ進むと看板があるので、そちらの方向に少し進むと聖マーティン教会の入口に着きます。
修道院から徒歩で10分弱くらいですが、大学を過ぎたあたりから郊外に出ていく感じがして少し不安になりました。
たまたま修学旅行の小学生の団体も同じ方向に歩いていたので、団体についていくような形で歩いて行きました。
聖マーティン教会(St Martin’s Church)到着
まず、はじめに
料金は無料です!
聖マーティン教会は、イギリスの最も古い教会として現在も使用されており、1988年に世界文化遺産に登録されました。
597年にローマ人の聖アウグスティヌスがキリストの教えをケント州の王と住民に広めるために40人の修道士たちを連れて英国に訪れた時には既にこの教会が建てられていたそうです。(410年頃)
教会は、当時のケント州王妃のベルタ(Bertha of Kent)の私的な礼拝堂であり、ベルタはフランスのトゥール(Tours)の出身で、そこにあるサン・マルタン聖堂(Basilique St-Martin)によくお祈りに行っていたそうで、主教の聖マルタンにちなんで聖マーティン教会と命名されたそうです。
教会自体はこじんまりとしており、修学旅行の団体と一緒に入ると少し狭いくらいの大きさです。
(多分ボランティアの)係の方から教会内の施設の説明が書いてある冊子を頂きました。
その冊子ですが、なんと日本語で書いてあります!
係の娘さんが調べて書いたものだそうです。
この教会で気になったものを紹介します。
聖マルタン(St Martin)のステンドグラス
卓越した霊的能力を持ったトゥールの主教で、このステンドグラスはマルタンが若きローマ人の兵士だった頃に、自らのマントを切り裂いて乞食に与えた場面になります。
その晩、マルタンは乞食に与えたマントをまとったキリストの夢をみたことをきっかけにキリスト教に入信し、やがて司教になりました。
その後、人にとりついた悪霊を取り除くといったエクソシスト的な奇跡を起こしたそうです。
ベルタ像
先程話した王妃ベルタの像です。
洗礼盤(The Font)
キリスト教の信者になるための洗礼に使用する水をためる盤で、1160年頃にカンタベリー大聖堂の回廊にあった井戸の石で作られました。
井戸の石はフランスのカーン(Caen)で採掘された石灰岩だそうです。
教会見学自体は30分弱で終わったので、続いて外のお墓の見学をしました。
900以上のお墓が建てられており、多種多様な墓碑があってとても見ごたえがありました。
感想
こじんまりとした小さな教会でしたが、係の方が親切に解説してくださったので、この教会の歴史が良く分かりとても勉強になったし印象にも残りました。
タダというのもありがたかったです。
ちょっと街から離れているのが難点なので、ツアーだとまず来ることはないと思います。
個人旅行で来られる方は、時間があれば立ち寄ることをオススメします。
次回は、再び市街に戻りカンタベリー最大の目玉カンタベリー大聖堂に向かいます。