KENです。
前回は、リーズ城(Leeds Castle)正面から見学コースに入るのかと思いきや、階段を下って川沿いを歩いたところから見学コースが開始になりました。
今回は、リーズ城内見学の続きです。
アイキャッチ画像はベイリー夫人と2人の娘たちの肖像画。
ベイリー夫人て誰?ってなると思いますが、リーズ城のオシャレな内装と関わりがある中々面白い人です。
前回に続いてリーズ城内で気に入ったものを挙げますが、中でも一番目立ち印象に残ったものが
ベイリー夫人(Lady Baillie)
中央の女性がベイリー夫人で両隣の2人は娘です。初めて見たときの感想が
「この人タバコ吸ってるよね?」
今まで、かなりの数の美術館や博物館を回ってきましたが、喫煙する女性の肖像画は初めて見ました。
絵からは判別がしづらいのですが、これはタバコではなく「メシャム・パイプ」というものだそうです。
もし、今風に肖像画が描かれるとしたらパイプではなく電子タバコかなあとか思ったり。
ベイリー夫人について調べてみると
- パイプがトレードマークとなるほど喫煙愛好家
- 本名は、オリーヴ・セシリア・パジェットでエイドリアン・ベイリー卿という3度目の夫と結婚してからベイリー夫人と呼ばれる
- フランスの建築デザイナーや室内装飾家とも信仰があり現在の建築や内装や装飾に貢献した
- リーズ城のシンボル「黒鳥」は、ベイリー夫人により初めてイングランドに持ち込まれた
といったように、メディアで取り上げられたら間違いなく受けそうなプロフィールの持ち主なのですが、メディアへの露出を嫌ったためあまり情報がないそうです。私も今回初めて知りました。
ベイリー夫人は晩年、一般にも公開したいということで財団を設立し、今に至るそうです。現在、会議室として使われている部屋もあるとのことです。
ベイリー夫人が使用した部屋をいくつか紹介します。
ドレッシングルーム(DRESSING ROOM)
豪華なバスルームの壁にはロシア産のオニキスを張り、天井にはクリスタルのシャンデリア、そして浴槽上部にはメイドやボーイを呼ぶためのボタンがあるそうです。タオルにはリーズ城の黒鳥のししゅうが施されています。
ドレッシングルーム(写真左)には入れましたがその奥のバスルーム(写真右)には入れませんでした。ただ、壁のオニキスや黒鳥のタオルは見つけることが出来ました。
寝室(BED ROOM)
クラシックとモダンを組み合わせた内装となっており、ヘッドボードに読書用のランプを取り付けたベッドなどにも特徴が表れています。
食堂(DINING ROOM)
部屋の内装がフランス風でオシャレなのが良く分かります。
フランス製のタペストリーと中国製陶磁器は18世紀のもので、陶磁器はベイリー夫人が買った物だそうです。
ちなみに、寝室・食堂はアメリカのホワイトハウスの内装も手掛けたことがあるフランス人室内装飾家ステファン・ブーダン(Stepphane Boudin)のデザインです。
★★★
そんなこんなで、ベイリー夫人と関わりのあった内装等を後にして外に出ます。
入城した時に、外は土砂降りだったのですが、くもりに変わってくれました。
しかし、この天気ですがこの後さらに劇的に変化することになります。
次回は、城を出て辺りを散策します。