KENです。
前回は、シノン城の歴史について少しだけ勉強しました。この城が取り壊しの危機にあったときに、Prosper Mériméeが頑張ったおかげで今のシノン城があることを知りました。
今回は、いよいよシノン城(Forteresse Royale de Chinon)へ入城します。
アイキャッチ画像は、チケットを見せて外に出たところ。大きな塔は時計塔で、頂上までのぼれるのですが、疲れていたのでパスしました。
王の家の大広間(Salle des Logis royaux)
シノン編PART3で説明した通り中々の廃墟です。ここは、ジャンヌダルクが本物のシャルル7世を言い当てた王の家の大広間です。
その時のシーンを描いたステンドグラスがこちら。ステンドグラスはオルレアンのサント・クロワ大聖堂(Cathédrale Sainte-Croix d’Orléans)にあります。
ジャンヌは、本物のシャルル7世(赤い帽子)に「王太子殿下に神のご加護がありますように」と声を掛けた。その場には王よりも贅沢な身なりをした貴族もたくさんいたので、王は「ジャンヌ、私は王ではない。王はあれだ」と臣下の貴族を指さした。
しかし、ジャンヌはそれに騙されることなく「陛下、神に誓って王はあなたです。他の誰でもありません」と答えたとのこと。
壁には1429年にジャンヌとシャルル7世が出会ったと書かれたプレートが飾ってあります。
その横に中へ入る入口があります。
中には、ヘンリー2世と息子達の会食やシャルル7世とジャンヌダルクの謁見シーン等が流れるモニターがあり、入口で貰ったICチップつきパンフレットで各言語の音声が流れるようになっています。
シャルル7世の寝室を過ぎて2階に行くと、武具が置かれた部屋に着きます。そこを過ぎるとジャンヌダルクにまつわる展示品の間があります。
ジャンヌダルクの展示
ここで、気になったものを何点か紹介します。
今回の旅行で銅像を撮りまくったのでまずはこれから。
やはりジャンヌダルクといえばオルレアン解放戦で活躍したのでその時のものが多いです。
ルーアンで火炙りの刑に処せられた時のシーンなども。
何故かアメリカ関連?のものも置いてありました。
フランス以外でもプロパガンダに利用されたりしていたと聞いたことがあります。
さて、ここで1番気になったのがこれです。
ジャンヌダルクの聖遺物
聖遺物とは、キリストや聖母マリアや他の聖人に関わる遺品などのことを指します。
遺骨や灰はもちろんのこと、着ていた衣類なども含まれます。
で、このジャンヌダルクの聖遺物には大きな矛盾があります。
ジャンヌダルクはルーアンで火炙りにされたあと、その灰は近くを流れるセーヌ川に捨てられたとのこと。何か変だなと思いプレートをよく見てみると・・・
偽物!
ちょっとドキっとしました
解説によると、ビンに入った紙にはトゥール(Tours)の大司教のサインが入った羊皮紙とエジプトのミイラから取った肉片と猫の骨が入っているそうです。恐らく大司教は本気でこれが本物と信じたのではないかと思われます。
何故偽物まで出てくるかと言うと、聖人の聖遺物にはパワーが宿るとされているからです。
おまけに、聖遺物を容器に入れるとその容器にもパワーが宿るとかなんとも胡散臭い話まであるくらいなんです。
ジャンヌダルクの聖遺物なら話題になりますし、お金になるだろうと考えた輩が出て来ても不思議ではありません。
聖遺物関連の話をもっと詳しく知りたい方はコチラもどうぞ。
次回は、シノン城の他の場所を回ります。