KENです。
前回は、カンタベリー(Canterbury)の街を散策しつつ世界遺産の一つ「聖アウグスティヌス修道院跡(St Augustine’s Abbey)」の歴史を紹介しました。
今回は、実際に聖アウグスティヌス修道院跡を見学します。
アイキャッチ画像は、修道院跡にて。
天気が快晴で撮影日和でした。逆に天気が悪かったらさぞかし殺風景だったろうなと
聖アウグスティヌス修道院跡(St Augustine’s Abbey)の歴史
少しだけこの修道院跡の歴史を紹介します。興味ない方は、読み飛ばしてくださいw
6世紀初め頃に、ローマ教皇グレゴリウスがローマ市内で異教徒の国「アングル」から連れてこられた若者達が奴隷として売られているのを見て、この国をエングラ(エンジェル=天使)の国にするために布教を決心し、カンタベリーにローマ人の聖アウグスティヌスを派遣しました。
修道院は597年に聖アウグスティヌスが建てたもので、カンタベリー大聖堂と同じ年に建てられました。
ここには、アングロサクソンの王やアークビショップ(高位の聖職者)の墓が建てられました。
ノルマン人に1072年から1100年の間に修道院は1度破壊されましたが、ノルマン人の手によってその後4世紀近くはカンタベリー大聖堂と肩を並べるほどの規模に拡大されました。
その後、1538年にヘンリー8世(Henry VIII)がここを閉鎖して、王宮(ROYAL PALACE)として大聖堂の一部を使うようになりました。
さらに1692年の地震やその後の放置により廃墟と化したのですが、アレクサンダー・ベレスフォード・ホープ(Alexander James Beresford Hope)により、ミッション系大学(キリスト教系大学)として修道院の一部が使われました。
後に発掘が行われて、この施設の起源がわかり、1988年に世界文化遺産登録されることになります。
チケットカウンター兼お土産レジへ
チケットカウンターが1ヶ所しかないので混雑時には待たされるかもしれません。
料金は6.2ポンドとまずまずな値段ですが、オーディオガイドがコミです!
普段は、撮影に集中出来ないのでオーディオガイドは利用しません。
ただ、今回は料金コミコミなことと、廃墟なので解説がないと何があるのか分からないのではないかと思い、結局オーディオガイドを利用することにしました。
料金を払って外に出ると、一部は建物が残っていますが、ほとんどは野原一面に廃墟となっています。
天気は快晴だったので、地元の人だと思いますが寝っ転がっていました。暖かいし人もほとんどいなかったので、私も時間があれば寝っ転がりたいくらいでした。
野原の所々に看板が設置してあり、そこにはオーディオガイドの番号と廃墟になる前のイメージイラストが書いてあります。
ここはオーディオガイドがないと『廃墟しかなかったなあ』で終わってしまう可能性があります。
ですので、ここを訪れる方はオーディオガイドを利用することをオススメします。
ここでは3つの建物(跡)を紹介します。
王宮(ROYAL PALACE)
ガイドブックに掲載されているのは、この部分が多いです。
見ての通り外観がある程度残っていますし、廃墟感もあって見ごたえもあるからです。
1530年代にヘンリー8世(Henry VIII)がここを掌握した際に、妻のアン・オブ・クレーヴズ(Anne of Cleves)の為に宮殿を建てました。
1612年には、さらに別の人に売られて宮殿の横に広大な庭が作られた時期もあったそうです。
ノルマン人の教会と身廊(Norman church & nave)
見ての通り何も残ってませんw
今いる部分が身廊部分(信者の座る座席)で、奥が祭壇になります。
ここには、カンタベリー大聖堂に匹敵するほどの教会が建てられていたそうですが、ヘンリー8世が教会を取り壊す際に、先ほどの王宮を建てるために一部の赤いレンガを取り出してしまったそうです。
ノルマン人教会の地下室(CRYPT)
ノルマン人教会の地下祭壇があった場所で、祈祷と埋葬の為にあったものです。
この場所そのものがお気に入りというわけではなく、ここから先ほどの王宮側を見渡すと、さらに奥にはカンタベリー大聖堂も見え、色々な部分がまとめて撮影できるのでお気に入りのフォトポイントです。
写真だとあまり大聖堂が見えていないのですが、ポジションによってはもっと大きく写せるはずです。
感想
ここは世界遺産の1つですが、やはり市街の中心にあるカンタベリー大聖堂と比べると観光客がほとんどいません。
市街から少し歩きますし、ちゃんとは調べていないですがバスもあまりなさそうです。
しかし、その分レア度が高くとても静かだったのでとても楽しめました。
チケットカウンターのある施設にはお土産を売っていたのですが、何も買いませんでした。
「聖アウグスティヌス修道院跡のオリジナルグッズ」がなく、カンタベリー大聖堂や他の世界遺産等のグッズばかりでした。
私が言いたいことはただ一つ
修道院跡のオリジナルグッズを作ってくださーい
次回は、修道院跡からさらに奥にある世界遺産の聖マーティン教会(St Martin’s Church)へ向かいます。