イギリス2017その60(ロンドン編PART15)【微笑みの騎士と愛人のブランコとちょっとしたお土産】

KENです。

今回は、ウォレスコレクション(Wallace Collection)編最終回になります。

前回に続き、2階(First Floor)の絵画を鑑賞して、最後にちょっとだけお土産を買います。

アイキャッチ画像は、1階にあるカフェテラスにて

絵画タイムPART2

フランス・ハルス(Frans Hals)の微笑みの騎士(The Laughing Cavalier)

The Laughing Cavalier

フランス・ハルスは笑いの画家と呼ばれているそうですが、この絵を見ているとこっちもクスッっとなる顔をしています。

絵についてですが、

  • モデルになった人は誰か分かっていない
  • 微笑みの騎士は、実際には笑っておらず、彼の上向きの口ひげのおかげで口角が上がって上機嫌風に見えている
ツッコミ担当

言われてみると、目が笑っていない!

ちなみに、ウォレスコレクション創設者の一人である四代目ハートフォード伯爵が、パリのオークションで競争相手の約6倍の資金を出して手に入れたそうです。金額的には微笑むことはできないですねー。

次に、

カナレット(Canaletto)のベネチア(Venice)の風景の数々

Venice

West Gallery Ⅰにベネチアコーナーが設けられています。

正直、ベネチアをモチーフにした絵って世界各地で見ることが出来るのであまり印象に残っていません。

ただ、ウォレス氏がカナレットコレクション部屋を作ったりとイタリア好きのようなので、リスペクトの意味で一応載せておきましたw

そして、ここの最大の目玉

フラゴナール(Fragonard)のブランコ (The Swing)

The Swing

「ブランコ」の原題は、ブランコの絶好のチャンス(Les hasards heureux de l’escarpolete)です。

ルイ15世(Louis XV)の廷臣であるサンジュリマン男爵が、歴史画家ドワイヤンの所へ行き、「司祭の揺らすブランコに私の愛人を描き、彼女の脚をのぞき見できるところに私を描いてほしい」と依頼しました。

ドワイヤンに「そんな不道徳な絵は描けない!」と断られたため、男爵はフラゴナールの元を訪れます。

フラゴナールは、依頼を快諾し、司祭を男爵の愛人の夫に変えてこの絵を描きました。

当時は、上流階級の女性の不倫が珍しいことではありませんでした。

彼女たちは、少女の頃は悪い虫がつかないように修道院に入れられ、年頃になると跡継ぎのいない中年貴族の所に嫁がされるのですが、子供さえ生めばあとは自由恋愛OKみたいな感じだったそうで、彼女たちの夫も不倫を黙認していたようです。

空中に飛んでいるミュールが自由恋愛の象徴のようです。(ミュールは当時の貴婦人たちのファッションアイテムとして流行していました)

あと、ブランコの女性はスカートの中に下着をつけていないらしいです。

余談ですが、ブランコの起源は、月の女神アルテミスが豊穣を祈願するために、いけにえの少女を木に吊り下げてブラブラ揺らしたことが始まりだということです。

愛人的には、まさに「絶好のチャンス!」

色々ツッコミどころが多いのですが、内容が内容だけにあまり変なことは書けませんのでやめておきます。

ルイ15世といえば

フラゴナールに絵を依頼したのはルイ15世の部下でしたが、ルイ15世自身も多くの女性と関係を持っています。

一番有名なのがポンパドゥール夫人です。ウォレスコレクションにもポンパドール夫人の絵があるようですが気付きませんでした。

ポンパドゥール夫人がなくなったあとは、デュバリー夫人と関係を持ちますが、デュバリー夫人は「ベルサイユのばら」に登場するので知っている方もいると思います。

「当時の上流階級の女性の不倫は当たり前」といった描写もベルばらにあったので、下手な教科書を読むよりベルばら読んだほうが当時の歴史や文化の勉強になると思いますw

 

 

絵も一通り見終えたので、階段を降りてお土産屋で預けていた荷物を返却してもらいます。

お土産屋を見てみると、確かアクセサリー類が多かった気がします。デザインは?でしたが・・・

ここで、購入したのは

ガイドブックと2018年カレンダーです。

2018 calendar

もっと「ウォレスコレクションで買ったと分かるお土産」をおいてほしいところです。

お土産も買ったので、奥のカフェテラスでアフターヌーンティと行きたいところですが、時間もないのでウォレスコレクションを後にします。

ウォレスコレクションの外には

外に出ると、中国人の団体さんが列を作っているのを見かけました。

ウォレスコレクションに並んでいる列ではないので、見てみるとワニのロゴで有名なラコステ(LACOSTE)に並んでいました。

ちょうどセール時期だったので並んでいたのだと思いますが、私は興味がないのでスルー。

フランスのアウトレットに行った時も、多くの中国人がいたのでラコステ好きが多いのかもしれません。

最後に、近くにはおいしいフレンチのレストランもあるので、そこでランチやディナーをするのもオススメです。

詳しくはコチラ

 

 

次回は、王室御用達のチョコレート屋プレスタット(PRESTAT)に向かいます。