KENです。
前回は、ブロワ城(Château Royal de Blois)の3階(2 étage)であるギーズ公が暗殺された部屋や絵画が展示している王の住居(Appartements Royaux)を見学しました。
今回は、1階まで戻ってまだ見ていない建物を見学後、お土産を買ってブロワ城を後にします。ロワール川沿い古城巡り最終回になります。
ブロワ城の主な見学場所は、フランソワ一世の螺旋階段があるフランソワ1世翼(François I Aile)の1~3階になっています。
確かに他の建物は時間があれば見学で良いと思います。私は時間が許す限り見られるところは全て見る主義なので、一応サッとだけ説明します。
ルイ12世翼(Louis XII Aile)
廊下にはタペストリーが無造作に掛けられています。タペストリー作りで有名なベルギーのブリュージュで作られたものが多かったので出来は中々良かったです。
タペストリーのある廊下を入ると無数の絵画が展示されています。この翼は主に絵画を置いてあるいわば美術館になっています。
さすがに全部を見ているとキリがないのでパパっと見て有名画家の作品があったら写真を撮っておこうということにしました。
ということで2枚だけ超有名画家の作品があったので紹介します。
1.良きフランスの逸話(Allégorie du Bon Gouvernement de la France)・・・ルーベンス(Rubens)
神話のようなかなり大げさな描き方がされていますが、この女性のモデルは、イタリアからフランス王室に嫁いできたマリー・ド・メディシス(Marie De Medicis)です。
マリー・ド・メディシスは見た目も能力も大したことはなかったそうですが、自己顕示欲だけは並々ならぬものがあったので、ルーベンスにとにかく私を偉大に描いてくれと頼んだそうです。
その偉大に描いたものがルーブル美術館に24枚の連作「マリー・ド・メディシスの生涯(Cycle de Marie de Médicis)」として所蔵されています。
ルーブル美術館には、今日この後行くつもりなので関連性が出来てラッキーでした。
ちなみに24枚の連作が作られたのが1622~1625年で、この絵は1625年製作とプレートに書いてあったので、ほぼ同時期に描かれたものだと思われます。
24枚の連作の中にも神話のような大げさな物も含まれています。ルーブル美術館の記事を書き次第リンクを貼ります。
余談ですが、ルーベンスといえばアニメ「フランダースの犬」に出てきたベルギーのアントワープ大聖堂にある「キリストの降架」で有名です。
「もう、疲れたよパトラッシュ」は、当時見ていた方はもちろん、たまにTVで放送されるアニメ特集にも出てきますし、ネタとしてネットでも出てくるので老若男女問わず結構な方々が知っていると思います。
私も以前ベルギーに行った時にアントワープへ行くかどうか迷いましたが、そこまで思い入れがないのと時間がなかったのでやめました( ̄▽ ̄;)
2.フランドルの荷馬車の休息(Halte de Cavaliers en Flandre)・・・ブリューゲル(Breughel)
ブリューゲルといえばバベルの塔で有名です。バビロンの街にある天まで届く塔をバベルの塔と言います。
ですが、少し面倒なことがあります。このブリューゲルさんですが、家族のほとんどが画家で、今回の絵画とバベルの塔はそれぞれ違うブリューゲルが書いています。
フランドルの荷馬車の休息は、ヤン・ブリューゲル【父】(Jan Breughel)
バベルの塔は、ピーテル・ブリューゲル【父】(Pieter Bruegel)
ヤンはピーテルの次男にあたります。分かりづらいわ!
ピーテル・ブリューゲル作品は、ウィーン美術史美術館に多く展示されていてこのバベルの塔もその1つです。
ということで、時間がない方はこの2作品を抑えておけばOKです。
ルイ12世翼を出て、奥の方へ行くと礼拝堂と外の景色を見渡せるところがあります。ので写真を何枚かUP
礼拝堂
左は礼拝堂の入口です。Lはルイ12世(Louis XII)の頭文字でAは妻のアンネ(Anne)の頭文字です。
外の景色
この辺はロワール川も見えますし座るところもあったので一息つくにはちょうど良い場所になっていました。
お土産タイム
出口の前にお土産屋があります。ここでしか買えないようなものは少なかったですが、定番の0ユーロ紙幣と王として(COMME DES ROIS)と書かれたTシャツにガイドブックを購入しました。
※Tシャツの3人の王様が誰なのかは分からないです・・・
荷物を回収してブロワ駅へ
城を出たのが11時過ぎです。まだ電車までは時間が多少ありましたが買い物をする時間はありませんでした。
ですので、ホテルモナークへ戻って預かってもらっていた荷物を回収しブロワ駅まで戻ります。
電車は12:13のパリ・オステルリッツ行きの直行便に乗りました。
ロワール川沿い古城巡りの感想
これで、旅行前半戦のロワール川沿い古城巡りの日程は全て終了しました。
- ジャンヌダルクと関連した地であるオルレアンとシノン
- 世界遺産のブールジュ大聖堂
- 世界最大最古のタペストリーがあるアンジェ
- 1つ星レストランとプロジェクションマッピングが見られるブロワ
ちょっとした電車トラブルや売っているはずのお土産が売っていないなどのプチトラブルはありましたが、満足の良く前半戦となりました。
結論:宿泊するならブロワのモナーク(Hôtel-Restaurant Le Monarque)
ロワール川沿い古城めぐりの宿泊地としてはここブロワかトゥールが挙がります。
トゥールのメリット・デメリット
- 〇電車の本数が多く各地に行きやすい
- 〇オプショナルツアーの出発地
- 〇Monoprixなどがあって買い物がしやすい
- ✖トゥールの城は大したことがない
ブロワのメリット・デメリット
- 〇パリのオステルリッツ駅から普通の電車で2時間以内(トゥールは2時間以上かかります)
- 〇1つ星レストランに城下町には安くておいしいレストラン
- 〇豪華なブロワ城の見学と360°見渡せるプロジェクションマッピング
- ✖坂が多い
- ✖買い物がしにくい
便利さを追求するとトゥールに軍配が上がるのですが、貴重な体験をしたい方にはブロワでの宿泊をオススメします。
私が宿泊したモナーク(Hôtel-Restaurant Le Monarque)は4つ星レベルの内装です(冷蔵庫はなし)。加えてタンタングッズが沢山置いてあるので、タンタン好きな方にはもちろん知らない方も興味をもつだろう作りになっています。
ブロワ城やレストランからも近いのでとてもオススメです!
後半戦はパリを拠点にあちこち回る予定です。