KENです。
前回は、マリー・アントワネットの奔放かつ贅沢な面を紹介しました。
今回は、前回に引き続きマリーアントワネットを紹介します。
※リーブルという貨幣の話が今回出てきますが大体1リーブル1000円だと思ってください。
この頃から、作物の不作等が続いて徐々に景気が悪くなって民衆の不安がたまる。
革命前の歳入は五億三百万リーブルなのに対し、歳出は六億二千九百万リーブルと大赤字
ちなみに宮廷費が三千六百万リーブルで、そのうちの何割かがマリー・アントワネットの贅沢費用に使われていました。
割合的には大したことないですけど、一例としてキリストが被っていた茨の冠が十三万リーブル(1憶3千万)、冠を入れる金の箱が十万リーブル(1億)だったので十分に贅沢してたと私は思います。
首飾り事件
アントワネットを騙るラ・モット伯爵夫人によるダイヤ540粒をちりばめた160万リーブル相当(日本円にして十数億円!)の超高額ネックレスの偽発注。
マンガ「ベルサイユのばら」だとジャンヌで呼ばれていたのでジャンヌと呼びます。
宝石商ベーマーが、ルイ15世の公式愛人デュ・バリー夫人のために超高額ネックレスを作りましたが、ルイ15世がなくなりデュ・バリー夫人には力がなくなってしまったため買い手がいなくなってしまいました。そこで、次の買い手にマリーアントワネットに白羽の矢が立ちました。
この話を聞きつけたジャンヌがうまい汁を吸うために作戦を練ります。マリーアントワネットを愛人にしたかったロアン枢機卿にアントワネットそっくりの娼婦をあてがい、「ネックレスが欲しいわ」とおねだりをして、ネックレスの一部の金額を払わせ残りをルイ16世に支払わせる作戦に出ました。
頭金をロアン枢機卿が支払い残りはルイ16世から支払ってもらってくれとベーマーに伝えジャンヌはネックレスを頂いて売りさばきましたが、ベーマーが残りの支払い分を貰いに行こうとした時にそんな話は聞いていないということになり事件が発覚しました。
ジャンヌを筆頭に関係者は全員捕まりはしたが、ジャンヌは逃亡し他国で暴露本を出しまくったそうです。6巻刊行されて、これはベストセラーになったそうです。
民衆もジャンヌに同情的で、アントワネットが結局贅沢三昧してると思われたわけです。
革命の火
革命の火が燃え始めます。ルイ16世がパリ付近に軍隊を配置したことを聞いた民衆はパニックになり、武器弾薬を求めアンヴァリッド(廃兵院)を襲ったのち、バスティーユ要塞(監獄)を陥落させた。
バスティーユは鉄壁の要塞で普通に戦えば暴徒を撃退することは造作もなかったのですが、司令官があっさり降伏してしまいました。
時代の流れって恐ろしいです。2017~2018年のビットコインの急騰・急落のような動きだよなと感じました。
チュイルリー宮殿 軟禁
バスティーユ陥落後マリーアントワネット達はチュイルリー宮殿に軟禁させられます。実質外には逃げられないようになっていた。チュイルリー庭園は今もありますが宮殿はもうありません。
ベルサイユ宮殿と違ってここはまったく手入れがされていなかったので、アントワネットの息子シャルルが「ここはばっちいね」と言ったところ、アントワネットは「不幸になって初めて、自分が何者かわかるのです」と答えたそうです。
今まで以上に家族を大切にし息子には王位継承者にふさわしい子供に育てようと努力します。
アントワネット自身も暗号術をマスターし食事や雑誌などに暗号を忍ばせ逃亡の手はずを整えます。
あと、専用の部屋と通路が用意して愛人フェルセンとイチャイチャするなどのちゃっかりした点も見逃せません。
この辺は、今までの贅沢三昧の遊び人から一転して母親に変わったので「ギャップ萌え」しました。
逃亡~タンプル塔幽閉~ルイ16世・アントワネット死刑へ
コンシェルジュリーとコンコルド広場編を参照ください。
感想
遊び人で贅沢三昧な印象が強いですが、タイミングや時代の流れに翻弄されたともいえるのかなと感じました。
ルイ16世がもっと早くアントワネットに手を出していたら、民衆の革命がなかったら、など「もしも」が存在したらマリーアントワネットはもっと別の生き方をしていたような気がします。
マリー・アントワネットは現代で言えば「お騒がせ芸能人」て言葉が当てはまるのかなと思いました。
次回は、いよいよベルサイユ宮殿へ向かいます。