KENです。
前回は、小説「貴婦人と一角獣(the LADY and the Unicorn)」の紹介と感想を述べました。
今回は、再びクリュニー美術館の見学に戻ります。
貴婦人と一角獣以外にも、おもしろいタペストリーがあるんです!
アイキャッチ画像は、交差リブヴォールト(✖字型のアーチで支えられた石造り天井)のある部屋にて
私を含め、大半のお客さんが貴婦人と一角獣のタペストリーを見に来ているので、他の展示物はゆったりと見学することが出来ます。
貴婦人と一角獣以外にも、状態が良くて他の美術館等では見かけない構図のタペストリーがいくつもありました。
数々のタペストリー
聖エティエンヌの生涯(SAINT ÉTIENNE)
連作のようで、タペストリーの下に番号が振ってありました。
迫害を受けて石でボッコボコにされて死んでしまったのでしょうか。
気になったのは、一角獣にはケガを癒す力があるはずです。死人は生き返らせることができないのかもしれません。
聖エティエンヌについて、ホームページの解説を自動翻訳すると何故か聖スティーブンと出てきてしまい意味不明でした。
2018/05/03追記
エティエンヌ(仏)とスティーブン(英)は同じ意味だということが分かりました。
エティエンヌは、キリスト教における最初の殉教者です。信仰のために自らの命を犠牲にすることを殉教といいます。エティエンヌについて詳しく知りたい方はコチラをどうぞ!
鍛冶屋が武器を作っているところ
他で見たことがない構図だったのと、武器好きなので載せました。
武器は男のロマン!
主題となる人物以外の部分が空白になるのを防ぐために、動物や千花文(ミル・フルール)をタペストリーに添えるのは、小説「貴婦人と一角獣」に書いてありました。
どこで作られたかまでは分かりませんでしたが、ブリュッセルやブリュージュで作られた可能性が高いです。
他の教会や美術館から持ち込まれたもの
サン・ジェルマン・デ・プレ教会(Église de Saint Germain des Prés)にあった柱の柱頭(本物)
現在、教会にある柱頭は複製になっています。
ノートルダム大聖堂(Cathédrale Notre-Dame de Paris)にあったアダム像
13世紀第3四半期に作られました。
サント・シャペル(Sainte Chapelle)にあったステンドグラス
1248年に作られた「悪魔と女性(Le diable et une femme)」です。
保存状態も良いので、まだ現役で使えそうですけどね。
最後に、
フリギダリウム(Frigidarium)・・・水風呂
ローマ時代の人々は、美術館の外にあるカルダリウム(Caldarium)と呼ばれている熱湯風呂に入った後に、このフリギダリウムで体を冷やしていたそうです。
ちなみに、その26で紹介した、パリで最初の司教であるサン・ドニ(St Denis)の斬首された自分の首を持っている像もあったようですが、残念ながら気づきませんでした。(;^ω^)
お土産タイム
品揃えがイマイチ思い出せませんが、「貴婦人と一角獣」のタペストリー関連の商品が多かったはずです。
結局買ったのが、
「触覚(左)」と「聴覚(右)」のクッション
キーホルダー
訪れての感想
クリュニー美術館のメインは、やはり貴婦人と一角獣のタペストリーです。
ただ、他のタペストリーも見ごたえがあります。
加えて、古代ローマの浴場跡を見られるのはパリではここだけです。
クリュニー美術館のあるサンジェルマン・デ・プレ地区は、おいしいレストランやスイーツがたくさんありますので、食事のついでに訪れるのもアリだと思います!
サンジェルマン・デ・プレ地区の記事も書いていますので、参考にどうぞ!
次回は、美術館を後にしてパンテオンに向かいます。